「歯ぎしり」「噛みしめ」は決して特異なことではありません。誰でもしている一種のくせと考えてよいと思います。
ですから、特に問題を起こさない限り、放置しても構わないのですが、時には次のような問題を起こします。
これらの症状のすべてが、「歯ぎしり」「噛みしめ」からくるわけではありませんが、 無用な悪いくせはなくしておく方がよいと思います。
このくせは眠っている時とか、 何かに夢中になっている時とかに起こるので気づきにくいし、治すのも同じ理由で治りにくいものです。
マウスピースを入れる方法もありますが、道具に頼ると何時までもそれを入れていなければならないし、 やめればまた、戻ってしまいます。
あなたが、本気になって治す気になれば意外と簡単に治っていくものです。
では、その方法をお教えします。
仕事等に夢中になっている時、ふと気がつくとしっかり噛みしめていたり、舌を吸いつけていたりしていることがあると思います。そんな時、肩を上下させ、首から上の力を思い切り抜いて、頬の力を抜き、 歯をかみ合わせないようにしてから、そのまま再び仕事に向かってください。 | |
できたら、始めのうちは、口もとも半開きにすると良いのですが、人前をはばかるようでしたら唇は合わせてもよいでしょう。 | |
噛みしめているのって意外と気づきにくいものです。 気づく方法として、普段よく使う道具にマジックインクとかカラーテープとかで目印をつけて、それを見たら思い出すようにするとよいです。主婦でしたら、水道の蛇口や包丁の柄とかに。事務の多い人はペンとか、キーボードとかに。また、 車の人はハンドルというように。 |
日中はなんとかできるとして、
問題は夜眠っている時のことです。
眠っている時のことなど、コントロールできないと思っている人が多いと思います。
しかし、「朝の4時に起きなければいけない」と思って
寝ると、不思議とその時刻に目が覚めるという
経験をしたことはありませんか。
眠っている間も、体内時計と「起きなければいけない」という意識が共同作業をして、正確にその時間に目が覚めるということを私たちはできるのです。
そんなむずかしいことができるのですから、 上下の歯を合わせないようにリラックスして眠るなどという作業は、「その気」になりさえすれば意外と簡単にできるものなのです。
成功の秘訣はあなたがどれだけ「その気」になるかにかかっているのです。
枕を低くしましょう。 |
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布団に入ったら何も考えないようにしてください。 |
まず、思い切り噛みしめてください。 |
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この時、呼吸を一緒に合わせると良いと思います。 |
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次に、肩に思い切り力を入れて、1~2秒してから突然脱力してください。この時も呼吸を合わせてください。 |
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最後にもう一度、顎の力が抜けていることと、上下の歯がかみ合っていないことを確かめます。 |
呼吸に意識を傾け、吐く時に脱力するのを繰り返しながら、手足やお腹が温かくなってくるのを感じてください。
また吐く時に、自分がリラックスできる言葉を唱えるのも良いでしょう。たとえば「リラックス、リラックス」「いい気分、いい気分」「楽だ、楽だ」等何でもよいです。
また、「噛んではいけないぞ」「歯を合わせない」
「開いて寝る」等を言い聞かせます。
そして、次の朝、今あるすべての症状がなくなって、
すっきり爽やかに目覚めるあなたの姿をイメージしながら
眠りに入ってください。
- 口を開いて寝たら喉が乾きませんか?
- 次の朝、口の中が乾いているようだったら喜んでください。
自己暗示が、幾らかでもできていた証拠です。
口が乾いたからといってすぐに何か障害が起こるわけではありません。
自己暗示ができるようになったら、今度は上下の歯はかみ合わせずに唇だけ合わすようにしてください。
- 気になって夜中に目が覚めたり、食いしばっているのに気付いて目が覚めたりするのですが、寝不足になりませんか?
- 夜中に目が覚めるようであればやはり、喜んでください。
自己暗示ができてきた証拠です。「歯ぎしり」「噛みしめ」はごく浅い睡眠の時にすると言われていますので、さほど睡眠不足にはなっていません。
- 自己暗示がうまくいっているかどうかの判断は?
- 自己暗示が成功している度合いによって、はじめは、噛みしめた後に目が覚め、もっとうまくできるようになると、噛みしめようとする前に目が覚めます。
ほとんどできるようになると、朝目が覚めた時に、
夜中じゅうしていなかったことが確信をもてるようになります。
- 「歯ぎしり」や「噛みしめ」をするのではないかと気になって、
よく眠れなかったり、かえってストレスになってしまうのですが? - 負担になるほど深刻にならないでください。
「噛んではいけないんだぞ」などと言い聞かせないで、穏やかな顔をしている自分をイメージするようにして、リラックスして眠ることに重点を置いてください。
- ぐっすり眠ってしまい、あまり変わりばえがしないのですが?
- 「絶対にこの癖を止めるんだ」という気持ちをもっと強く持ってください。
また、眠り込む時に、「絶対上下の歯を合わしてはいけないんだぞ」と強く言い聞かせてみてください。それでもうまくできなければ、一時的に寝るときだけ使うマウスピースをつくってさしあげます。